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市民の立場で憲法改悪を国民投票で阻止するためのブログ
by dokodemo2006
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ロバート議事法をご存知でしょうか?

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 130年以上前にアメリカのロバート将軍が考案された「ロバート議事法」。会議の意見を集約し、民主的に運営する原理原則が記述されています。青年会議所(JC)やロータリークラブ、ライオンズクラブ、商工会議所など民間の公益団体の組織運用や会議のマニュアルとして広範囲に普及しています。

 下記の引用が長くなりますが会議運営の原理原則として大事な事柄です。私は高知青年会議所時代は6回理事を経験しましたが、体に染み付いています。改めて言葉にしますと「なるほど」と思われます。

 今回問題になりました高知県政情報課が管理している公共掲示板「ぷらっとこうち」運営委員会。。議事録の作成も、会議のやりかたも「全く異なる」原理で運営されていることがよく理解できました。

 異論をまとめ、「合意形成」を行う会議のやり方は、当然行政と市民との対話、ワークショップなどにも応用されなければなりません。
 「書き込み停止」や「登録抹消」などの重要案件は慎重な審議と「3分の2以上の賛同」も必要ですね。

 そういう点からも「ぷらっとこうち運営委員会」(松尾晋次議長)は、会議を運営する「体をなしていない。」と言えます。
「ぷらっとこうち運営委員会第39回議事録」もロバート議事法であれば条件は満たしていません。失格です。

個人情報の開示は一部だけされました


ロバート議事規則の基本原則

(1)定足数遵守の原則
 会議を開き議決を行う際に最低必要とする出席者数のことである。公式な会合では、定足数を定め、その数に満たなければ会合を開き採決することはできない。

(2)多数決の原則
 特に規定する場合を除き出席者数の過半数の賛成が必要である。重要な議案では出席者の三分の二の賛成を必要とする旨、特別規定を設ける場合がある。

(3)少数意見尊重の原則
 ある意見にセカンドがつき次第、議題としなければならない。
 * セカンドとは「各種動議の賛同者」のことで、少数意見を大切にすることになる。

ロバート議事規則による会議の進め方

(1)会議前の準備
 会議用資料を十分に整え、会場の設営・日時の決定・議案等を前もって送付する。

(2)開会のあいさつ
 議長はあいさつの後着席し、これより書記は議事の記録をする。

(3)定足数の確認
 会議構成員の定員数と出席者の人数を発表し、過半数に達すれば会議は成立する。
(4)議事録署名人の指名
 出席者の中より指名する。

(5)前回議事録の承認
 前回の議事録を読みあげるか、前もって送付しておく。

(6)各種報告事項

(7)議題審議

A 会議を主宰する者は議長であり、議長の許可のもとに発言する。

B 一つの議題で同じ意見を何度も繰り返し発言することは慎まなければならない。

C 協議事項について提案者は簡潔に提案理由を説明する。

D 一回の発言は3分から5分で、一人二度まで通算10分以内とする多数の代議員に発言の機会を与えるためである。

E 発言は意見か、質問か、動議であるかをまずはっきり言う。

F 賛否を採決する場合は、出席者の過半数とする。
但し、重要な問題、あるいは前に採決されたものの修正は3分の2の賛成を必要とする。

G 賛否同数の場合は、議長がこれを決する。

H 議長は意見を発表してはならない。若し意見を発表する場合は他の出席者に議長を交代してもらい発言する。

8)その他
 議題以外の提案があれば、その他で受理し議場にはかり「セカンド」があれば賛否をとり、議題とする。


7.議長の権限

議長の権限は次のとおりである。
  (1) 会議の招集
  (2) 開会・休会・閉会宣言
  (3) 議事録署名人の指名
  (4) 議題の宣言
  (5) 採決(可否同数の場合の決裁権)
  (6) 会議事務の監督
  (7) 発言の許可、制止(一巡しないうちは同じ人が発言できない)
  (8) 不穏な発言の取り消し命令
  (9) 暴力行為者に対する退場命令


8.議長としての能力と技術
 議長として会議を成功させるためには、次のような能力と技術が必要である。
  (1) 規則、会議運営の諸会則に精通すること
  (2) 会議への集中力を高めること
  (3) 事態に対応できる処理能力のあること
  (4) 時間を厳守し、有効な使い分け
  (5) ユーモアに富み、自己中心でないこと

9.議事録の重要性

 会議議事録の必要性は将来議事の効力について問題が発生したときにその有効性を証明する有力な記録にもなり得る。
 また、その会議に出席できなかった会員にも知らせることができるし、将来の審議の参考にもなる。会議では前回の議事録の承認をとることにより、明確な資料になる。

 なお、記載される事項は次のとおりである。
 (1) 会合の種類(定例か臨時か特別等を明記する)
 (2) 会議の名称
 (3) 会議の時間・場所・出席者
 (4) 議長・書記
 (5) 前回議事録の承認
 (6) 議事
    議事の順序および動議その他重要な発言の要旨
 (7) 決議事項
 (8) 採決の方法およびその結果
 (9) その他議長において必要と認める事項
  等を議事録作成者は記入しておく必要がある。

10.討議の方法
 あらゆる会議では、全体の合議体の意思をどのようにまとめてゆくかの過程が極めて重要である。会議は議長が主宰し、少数意見も尊重しつつ、全体としての意見を集約してゆかなければならない。
 議長は中立公正であることが求められる。それに議題と発言者の発言内容についての正確な理解がないと議長の責任を果たすことができない。
 また、発言者も議長が会議の主宰者であること自覚し、会議のルールを守らなければならない。質問や意見を述べるには議長の許可を得てはじめて発言すべきである。議長の制止をも聞かないで発言するなどということは厳に慎むべきである。

 意見または動議を述べたときには、セカンドする物がなければそれは正式に意見または動議として採り上げることはできない。出席者がひととおり発言するまで、同じ事項について二度目の発言を行うことはできない。同じ議題については、二度まで通算10分以内で発言できることになる。

 実に民主的で奥の深い会議のやり方ですね。JC時代の理事会は皆自然に原則的な意見を言いあったことでした。
 1988年に高知で日本青年会議所の全国大会がありました。全国から1万人の仲間が来ました。大変な準備をしていました。「土佐フード祭り」を城西公園で開催する時期が、昭和天皇のお病気の時期と重なりました。全国の自治体のイベントが自粛する中でどうするかの議論もありました。

 今にして思えば「ロバート議事法」の成果です。高知青年会議所理事会は冷静な議論をし、天皇陛下にもしものことや重態という事態になれば一切の事業を休止する。そうでなくお病気が小康状態ならば、粛々と行事は履行すると決議したことでした。

 すべての予定行事が開催できました。規模を小さくしながらです。来訪した会員にも理解を得られすべて行事は成功しました。大会にはカーター元大統領も来られましたし。
by dokodemo2006 | 2006-07-19 07:29 | ぷらっとこうちのありかた
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